国家資格 キャリアコンサルタント

皆さん、「国家資格 キャリアコンサルタント」いう言葉を聞いたことはありますか?ここでは「国家資格 キャリアコンサルタント」ついてご紹介したいと思います。

具体的には、

1. 「国家資格 キャリアコンサルタント」て、どんな資格?
2. どのような人が、資格取得を目指しているのか?
3. 試験実施団体は二つあることに注意しましょう!
4. 資格取得に具体的どのような勉強が必要になるのか?
5. キャリコンサルタントの今後の展望について

紹介していきたいと思います

1. 「国家資格 キャリアコンサルタント」て、どんな資格?

2016年に国家資格に指定された、今、注目の有望資格です。厚生労働省も普及に力を入れており、「10万人養成計画」を同時に発表しました。(ちなみに、登録者数は、2019年末に4万人を超えました)
キャリアコンサルタント自体は、もともと民間資格として2002年に作られた資格です。(当時の小泉内閣で発案者は、竹中平蔵さんです)。バブルが崩壊して日本が「失われた10年」と言われている時代です。日本の高度成長を支えてきた終身雇用や年功序列の制度(いわゆる三種の神器)にほころびが見られ、雇用の流動化が本格的に始まりました。つまり、「転職が当たり前」の時代が日本でも始まったのです、しかし、日本では核家族化や地方での過疎化が進み、家族や地域が、就職や失業で悩んでいる人を十分に支えきれない状況になっていました。
そこで、国が仕事で悩んでいる人や困っている人をサポートする仕組みとして立ち上げたのがキャリアコンサルタントなのです。具体的なイメージとしては、ハローワークの相談員のような方を、もっと「働く現場」(企業や学校などの組織)に増やそうという狙いがありました。
民間資格として10年以上たち、登録者も2015年には、2万人を超えました。確かに登録者はある程度、確保できました。しかし、キャリアコンサルタントは、国が考えたようには「働く現場」に広がりませんでした。キャリアコンサルタントの方が、資格を生かしてキャリアコンサルタントとして相談業務を行っているのは、民間では大企業のごく一部にすぎないというのが現実です。理由は、中小企業には、人事部の他にキャリア室を置くような資金的な余裕なかいのです。多くのキャリアコンサルタントは、ペーパードライバー状態になっています。これは「働く現場」にキャリアコンサルタントを広く置くという国の狙いとかけ離れている状況です。中小企業のど真ん中にキャリアコンサルタントが多くいて、相談業務を行ってこそ、国の狙いが初めて達成できるのです。
そこで、国は、キャリアコンサルタントを国家資格に格上げして、ステータスのアップを図り、さらに助成金も支給して、中小企業への定着を進めようとしているのです。

2. どのような人が、資格取得を目指しているのか?

まず、ハローワークや職業訓練などの公的機関で相談員として、仕事をする場合は、「国家資格キャリアコンサルタント」の資格をもっていないと、今は、採用されることが難しくなっています。ですので、相談業務で仕事をしたいと考えているかたは、国家資格キャリアコンサルタントは、取得する必要があります。
キャリアコンサルタントに関係する資格として他にキャリアコンサルティング技能士2級、キャリアコンサルティング技法氏1級という資格があります。
では、2級は、どのようなときに必要になるのでしょうか?
まず、ハローワークの相談員の方は、2級以上をもっていると時給が高くなるとのことです。それと、会社や組織の中で、人事部に配属されている方は、管理職への昇進の条件として「2級を取りなさい」といわれることがあります。ですので、今は、仕事上は、2級の資格が必要ではなくとも、将来的に必要になる可能性があります。2級までは、なるべく早く取得することをお勧めします。国家資格を取得した後、勉強したことを忘れないうちに、2級を取ってしまいましょう。
では、1級はどうでしょうか?
私が知る限りでは、仕事をする上で1級が必要になることは、ないです。これからのことは、わかりませんが、ですので無理に取得することは勧めません。しかし、難しい資格ですのでチャレンジする価値はあると思います。

3. 試験実施団体は二つあることに注意しましょう!

どのよう事情で同じ国家資格なのに試験団体が二つあるのか、詳しいことはわかりません。しかも、実技の試験問題が全く異なるのです。異常な状況です。結果的に一番困ってしまうのは、これからキャリアコンサルタントの資格を目指そうとする人たちです。不満と困惑の声をよく耳にします。「どちらの試験を受験すればよいのか?」という切なる訴えです。残念ながら明確な判断基準はありません。この異常な状態が一刻も早く解消されることを願うばかりです。

4. 資格取得に具体的どのような勉強が必要になるのか?

「国家資格キャリアコンサルタント」試験を受験するには、受験資格が必要です。
一つは、3年間の相談業務の実務経験です。もう一つは、キャリアコンサルタント養成講座を受講して修了することです。
具体的な養成講座実施団体については、厚生労働省の以下のホームページを参照を参照してください。
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/000676380.pdf

実際の試験は、
① 学科試験(50問)(100点満点で70点以上で合格)
② 実技試験(論述・ロールプレイ)(150点満点で90点以上で合格)
ここで注意しなければならないことがあります。養成講座の中では「試験対策を行ってはならない」と厚生労働省からの指示があることです。ですので、養成講座を受講しても実務についての基礎力は身についても、それだけでは、試験対策としては不十分であるということです。各養成講座実施団体は、それぞれ独自の受験対策講座を用意しています。試験の合格をより確実にするためにも、試験対策講座を受講することをお勧めします。

5. キャリコンサルタントの今後の展望について

国家資格になって約3年がたちました。「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報の告書」が公表されました。それに基づき2020年4月からキャリアコンサルタント養成講座のカリキュラムも改正されました。大きな改正点は、① 企業内キャリコンの充実、② 事業場における治療と職業生活の両立支援、② リカレント教育の拡充と発展、です。詳しくは、別の機会に説明します。要するに、中小企業にキャリアコンサルタントを定着させるという国の狙いが、一歩具体化されました。また、病気になっても働かなくてはならない人に対するサポートの仕組み作りです。それと「人生100年時代」の到来に備え、いつでもやり直しができる社会を目指すということです。
キャリアコンサルタントの役割は、ますます重要になり、その未来は明るいと確信いたします。

いかがでしたか?「国家資格キャリアコンサルタント」について、わかりましたでしょうか?
今後、キャリアコンサルタントは、ますます需要が増える資格だと思います。
ご興味ある方は、是非アジャイルキャリアまで、ご連絡下さい!