第16回キャリアコンサルタント試験の論述解答例

■解答(論述試験)

第16回キャリアコンサルタント試験の論述解答例を開示します。JDCA(日本キャリア開発協会)向けの解答例です。是非ご活用下さい。

 

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論述解答例(第16回 キャリア開発協会)
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<問1>

事例Ⅰは、「実際に仕事上で何か問題が起きているのか」というコンサルタントの発言に見られるように、クライエントが不安に感じている事柄を具体的に聞かずに問題の焦点を絞ろうとしている。これに対して、事例Ⅱは、クライエントの「取り残された感じがする」というクライエントの気持ちを具体的に聞き取り、強いリーダーシップが必要だという内省を促す一方、アドバイザーのようなリーダーシップは望んでいないという気づきを促しており、ものの見方を変える助言を行っている。

<問2>
事例1のCCt10  相応しくない
理由:コンサルタントが一方的に「変化になれる必要がある」と自分の考えを押し付けており、クライエントに自己決定権を尊重せず寄り添う姿勢が見られない。

事例ⅡのCCt11  相応しい
理由: クライエントの矛盾している気持ちを明確化し、気づきにつなげて自己洞察を促している。

<問3>
クライエントは、オンラインを使用した在宅勤務が定着する中、自身の管理能力やリーダーシップに不安を感じるようになった。しかし、オンラインの有用性や自身のスキルアップの可能性を充分に考えずに「日頃のコミュニケーションを積み重ねるやり方は通用しない」とか「やらないといけないと思うが、そこまでついていけない」などと思い込んでいる可能性がある。その意味で、自己理解、仕事理解とも不十分であると思われる。

<問4>
クライエントは、在宅勤務が導入され定着する中で、オンラインによる新しいツールを使いこなせず、自身の管理能力に不安を感じている課長像が想像できる。オンラインでも十分に部下とコミュニケーションが取れること、自身のオンライン操作のスキルアップを図り、課長としての管理能力の自信を回復してもらう。具体的には以下のように進める。

①オンラインを上手く活用している別の課の課長と話して、その有用性を具体的に教えてもらい、出来れば会議に参加して、コミュニケーションが十分とれることを実感してもらう。

②「在宅になって気軽に教えてもらうことができない」と言っているが思い込みの可能性がある。研修の利用や部下などに教えてもらう必要性に気づきを促す。花の写真を配信したことを思い出してもらい、「やれば出来る」ことに気づいてもらう。

③アドバイザーのリーダーシップと異なる自身が目指すリーダーシップ像を一緒に考える。

 

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解答例、是非ご活用下さい。

 

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