キャリアコンサルタントの資格について

皆さん、キャリアコンサルタントという言葉を聞いたことはありますか?ここではキャリアコンサルタントの資格についてご紹介したいと思います。

具体的には、

1. どんな資格があるのか?
2. それぞれの資格の位置づけは?
3. 難易度は?
4. 仕事をするうえで、どの資格が必要になるのか?
5 キャリコン資格の今後の展望について

紹介していきたいと思います

1 どんな資格があるのか?

2016年にキャリアコンサルタントが、国家資格になるまでは、民間10団体が厚生労働省の指定を受けて、それぞれ独自の活動をしていました。そのため、一般の方から
複雑でわかりにくい仕組みでした。国家資格になってからは、だいぶ整理されました。
簡単に概略を紹介します。

① 国家資格キャリアコンサルタント
厚生労働省から指定を受けていた10団体が国家資格として一本化されたものです。
ただし、試験団体が二つあることに注意してください。

② キャリアコンサルティング技能士
国家資格には、①の他に技能士という位置づけの検定資格があります。①とどのように異なるかというと国から見て、レベル分が必要であると判断した場合、国家検定になります。ですので、必ず1級、2級、3級といったレベル分けがあります。
キャリアコンサルタントの世界でも
・キャリアコンサルティング技能士1級
・キャリアコンサルティング技能士2級
という二つの技能士資格があります

③ ジョブカード作成アドバイザー
2008年から2019年まで、取得することが認められていた資格です。しかし、現在は取得できません。ただし、2019年までに取得した資格は今後も有効です

2 それぞれの位置づけは?

まず国家資格キャリアコンサルタントは、標準レベルという位置づけです。具体的なイメージとしては、キャリコンの資格を取ったばかりの新米キャリコンです。
キャリアコンサルティング技能士2級は、熟練レベルと位置付けられています。つまり、
数年の実務経験を積んだベテランのキャリコンのイメージですね。
キャリアコンサルティング技能士1級は、指導レベル、つまりスーパーバイザがーとして位置づけられています。キャリアコンサルタントの先生のようなイメージです。キャリアコンサルタントが困ったときに、相談相手になってもらう感じですね。
このように、標準レベル、熟練レベル、指導レベルと三段階のレベル分があります。
当初、国家資格キャリアコンサルタントについては、キャリアコンサルティング技能士3
級にする案もあったそうです。しかし、他の検定の3級(例えば、ボイラー技士3この級)に比較してあまりに標準キャリコンがレベルが高いので、この案は見送られたとのことです。そして、独自の国家資格として、「名称独占」になりました。
ジョブカード作成アドバイザーは、ハローワークなどでジョブカードを作成する場合に相談にのってくれる相談員です。二日間の講習を受けてとれる資格でした。キャリアコンサルタントが不足している状況で、臨時に認められた資格です。現在、約4万人にキャリコンの登録者が到達し、その役目が終了したということで、2019年3月で、資格取得の講習が終了したのは、前述したとおりです。

3 難易度は?

キャリアコンサルティング技能士1級が一番、難しいです。受験資格に10年以上の実務経験が必要です。合格率は、数パーセントです。
キャリアコンサルティング技能士2級は、受験資格に5年以上の実務経験が必要で、合格率は、10パーセント台で、これもなかなか難しい資格です。
国家資格キャリアコンサルタントは、養成講座を修了すれば、実務経験はいりません。合格率がだんだん低くなり、現在は60パーセント台で推移しています。

4 仕事をするうえで、どの資格が必要になるのか?

まず、ハローワークや職業訓練などの公的機関で相談員として、仕事をする場合は、標準レベル以上のキャリアコンサルタント資格をもっていないと、今は、採用されることが難しくなっています。ですので、相談業務で仕事をしたいと考えているかたは、少なくとも標準レベルの国家資格キャリアコンサルタントは、取得する必要があります。
では、2級以上は、どうでしょうか?
まず、ハローワークの相談員の方は、2級以上をもっていると時給が高くなるとのことです。それと、会社や組織の中で、人事部に配属されている方は、管理職への昇進の条件として「2級を取りなさい」といわれることがあります。ですので、今は、仕事上は、2級の資格が必要ではなくとも、将来的に必要になる可能性があります。ですので、2級までは、なるべく早く取得することをお勧めします。国家資格を取得した後、勉強したことを忘れないうちに、2級を取ってしまいましょう。
では、1級はどうでしょうか?
私が知る限りでは、仕事をする上で1級が必要になることは、ないです。これからのことは、わかりませんが、ですので無理に取得することは勧めません。しかし、難しい資格ですのでチャレンジする価値はあると思います。

5 キャリコン資格の今後の展望について

国家資格になって約3年がたちました。「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報の告書」が公表されました。それに基づき2020年4月からキャリアコンサルタント養成講座のカリキュラムも改正されました。大きな改正点は、① 企業内キャリコンの充実、② 事業場における治療と職業生活の両立支援、② リカレント教育の拡充と発展
です。詳しくは、別の機会に説明します。要するに、中小企業にキャリアコンサルタントを定着させるという国の狙いが、一歩具体化されました。また、病気になっても働かなくてはならない人に対するサポートの仕組み作りです。それと「人生100年時代」の到来に備え、いつでもやり直しができる社会を目指すということです。
キャリアコンサルタントの役割は、ますます重要になり、その未来は明るいと確信いたします。

いかがでしたか?キャリアコンサルタント資格について、わかりましたでしょうか?
今後、ますます需要が増える資格だと思います。
ご興味ある方は、是非アジャイルキャリアまで、ご連絡下さい!