キャリアコンサルティングについて

皆さん、キャリアコンサルティングという言葉を聞いたことはありますか?ここではキャリアコンサルティングについてご紹介したいと思います。

具体的には、

1. キャリアコンサルティングとは?誤解してませんか?
2. 今、なぜキャリアコンサルティングが注目されているのか?
3. 具体的にはどのようなことをするのか?
4. そのスキルを身に着けるにはどうすればよいのか?
5. キャリコンサルタントの今後の展望について

紹介していきたいと思います

1. キャリアコンサルティングとは?誤解していませんか?

「キャリアコンサルタントは、仕事の相談にのってくれる人ですね。キャリアコンサルティングは、キャリアコンサルタントが仕事を紹介できるスキルのことですね」
このように考えている人がとても多いです。しかし、この理解は、半分は正しいですが、半分は誤解です。確かに、仕事の相談がキャリアコンサルタントの相談の中心になることが多いです。
正確には、キャリアコンサルティングとは、その個人にとって望ましい職業選択やキャリア開発を支援するプロセスのことです。
単に個人と職業のマッチングを考え、仕事を見つけるお手伝いをするだけではありません。人生で遭遇する様々な経験を積極的に受け止め、その人にとってより幸せな人生を描く成長の糧とするための支援です。つまり、クライエントの人生そのものをサポートする作業全体のことを指します。誤解のないように理解しましょう。

2. 今、なぜキャリアコンサルティングが注目されているのか?

日本の高度成長を支えてきた終身雇用や年功序列の制度(いわゆる三種の神器)は、バブル崩壊により機能しなくなり、雇用の流動化が本格的に始まりました。つまり、「転職が当たり前」の時代が日本でも始まったのです、しかし、日本では核家族化(少子化)や地方での過疎化が進み、家族や地域が、就職や失業で悩んでいる人を十分に支えきれない状況になっていました。そこで、国が仕事で悩んでいる人や困っている人をサポートする仕組みとして立ち上げたのがキャリアコンサルタント資格制度です。また、日本では高齢化が進み、「人生100年時代」に突入しています。したがって、単に仕事だけではなく退職後の「生きがい」「やりがい」までもサポートする仕組み作りが必要になっているのです。キャリアコンサルティングができる人たちの育成が緊急の課題となっています。

3. 具体的にはどのようなことをするのか?

人が充実した人生をおくるためには、まず自分のことを知らなくてはなりません。これを「自己理解」といいます。キャリアコンサルティングで、まず求められのは、この自己理解を促すスキルです。
人は、自分のことは、わかっているようで、実はよくわかっていないのです。ここで「ルビンの盃」を思いだしてください。
黒を見ようとすると、盃に見え、白を見ようとすると人が向かいあった顔に見えます。重要なことは、同時に見れないことです
これは、人間の脳の限界です。つまり、私たちは、自分が意識したこと(黒を見よう、あるいは白を見よう)しか、見えないのです。黒を見ようとしている人に「人の顔」だといっても無駄です。黒を見ようとしている以上、盃にしか見えていないのです。「人の顔」に見えるためには、「白を見よう」と気持ちを切り変えてもらわなければなりません。白を見ようという「動機付け」が大切です。これが「見方を変える」ということです。
「見方を変える」ことができなければ、自己理解につながりません。つまり、一面からしか自分のことが見ていないのを、別の面からみ見れるようにサポートすることが必要になります。これが自己理解を促す、キャリアコンサルティングの大事なスキルになります。
次に、キャリアコンサルティングのもう一つの大事なスキルである「仕事理解」を促すスキルについて説明します。
「人生をサポートする」ことがキャリアコンサルティングの目的であることは前述しました。
そのためには、仕事理解を促すことも重要になります。クライエントの人生をサポートするためにクライエントにふさわしい仕事を一緒に見つけてあげなくてはなりません。そのためには、コンサルタントが業界や業種などについて広く知識として身に着けている必要があります。これも、キャリアコンサルティングの大事なスキルになります。
   

4. スキルを身に着けるにはどうすればよいのですか?

相談業務の実務経験を積みことで、ある程度のスキルを身に着けることは可能です。しかし、「我流」になってしまう危険があります。やはり「国家資格キャリアコンサルタント」の資格取得をお勧めします。この試験は、体系的にキャリアコンサルティングのスキルを身につけなければ、合格できません。それに合格すれば、国が基本的なスキルを身に着けていることを認定してくれたことになります。社会からも認知されることになります。是非、資格取得を目指しましょう。

5. キャリアコンサルタントの今後の展望について

国家資格になって約3年がたちました。「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報の告書」が公表されました。それに基づき2020年4月からキャリアコンサルタント養成講座のカリキュラムも改正されました。大きな改正点は、① 企業内キャリコンの充実、② 事業場における治療と職業生活の両立支援、② リカレント教育の拡充と発展
です。詳しくは、別の機会に説明します。要するに、中小企業にキャリアコンサルタントを定着させるという国の狙いが、一歩具体化されました。また、病気になっても働かなくてはならない人に対するサポートの仕組み作りです。それと「人生100年時代」の到来に備え、いつでもやり直しができる社会を目指すということです。
キャリアコンサルタントの役割は、ますます重要になり、その未来は明るいと確信いたします。

いかがでしたか?キャリアコンサルティングについて、わかりましたでしょうか?
今後、キャリアコンサルタントは、ますます需要が増える資格だと思います。
ご興味ある方は、是非アジャイルキャリアまで、ご連絡下さい!