キャリアコンサルタントの就職先について
皆さん、キャリアコンサルタントという言葉を聞いたことはありますか?ここではキャリアコンサルタントの就職先についてご紹介したいと思います。
具体的には、
1. そもそもキャリアコンサルタントで、食べていけるのか?
2 行政機関について
3 教育機関について
(1)大学のキャリアセンター
(2)中高の進路指導室
4 民間企業について
(1)人材派遣・紹介会社
(2)(1)以外の一般企業
5 NPO法人について
6 フリーランスについて
について紹介していきたいと思います
1. そもそもキャリアコンサルタントで、食べていけるのか?
正直に言って、現状はキャリアコンサルテントの資格だけで、生計を立てている方は少な
いです。後ほど述べますが、この資格でハローワークの相談員をしている方などは、キャリコンの資格で生計を立てていると言えるかもしれません。仕事をするうえでキャリコンの資格が要求されるからです。しかし、このような仕事は少ないです。多くの場合は、キャリコンの資格を持っていると、周囲から「評価される」程度です。例えば、会社の人事部にいてキャリコンの資格を取ることを会社から推進された。それでキャリコンの資格を取得した。周りから「頑張ったね」と言われた。こんな感じです。それで昇給したとかということは、基本的にはありません。もちろん例外はあります。
しかし、国家資格になって約3年がたちました。厚生労働省は、「キャリアコンサルタント10万人養成計画」に向けて「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報の告書」が公表しました。それに基づき2020年4月からキャリアコンサルタント養成講座のカリキュラムも改正されました。大きな改正点は、① 企業内キャリコンの充実、② 事業場における治療と職業生活の両立支援、② リカレント教育の拡充と発展です。詳しくは、別の機会に説明します。要するに、中小企業にキャリアコンサルタントを定着させるという当初の国の狙いが、一歩具体化されました。また、病気になっても働かなくてはならない人に対するサポートの仕組み作りです。それと「人生100年時代」の到来に備え、いつでもやり直しができる社会を目指すということです。それに向けて助成金を出す計画もあります。
キャリアコンサルタントの役割は、ますます重要になり、その未来は明るいと確信いたします。
では、現状のキャリコンの就職先についてみていきます。
2. 行政機関について
まずハローワークの相談員があげられます。現在では、ハローワークの相談員になるためには、標準レベル以上のキャリコン資格が必要です。業務委託や非正規で仕事をしている方は、資格をもっていないと契約の更新をしてもらえません。また管理職になると2級以上の資格取得を求められることがあったり、昇給の条件になることもあります。
同様のことは、国や地方公共団体が実施している職業訓練の相談員の方にも言えます。
3. 教育機関について
(1)大学のキャリアセンターについて
全国の7割を超える大学では、キャリアセンターの相談員にキャリコンの有資格者を配置しています。その割合は、ますます増加する傾向にあります。多くの大学のキャリアセンターでキャリアコンサルタントがカリキュラム作成や相談業務において活躍しています。多くの大学では、標準レベル以上のキャリコン資格が必要になっています。
(2)中高の進路相談室について
ここには、そもそもキャリアコンサルタント方は、あまりいません。様々なカウンセラー資格をお持ち方が多いです。大学のキャリアセンターとは異なります。大学ではそれぞれの大学が独自のキャリア教育のプログラムを作成する必要があります。これに対して中高では文部科学省が全国一律でキャリア教育の内容を決めています。そのため、キャリコンが活躍する場面が少ないのが現状です。今後の活躍が期待されます。
4. 民間企業について
(1)人材派遣・紹介会社
人材派遣会社や紹介会社では、マッチング業務が重要になります。つまり、その人の適性やの能力を見て、その人にふさわしい仕事を見つける作業です。まさに、キャリアコンサルタントの業務そのものです。人材派遣会社や紹介会社では、多くのキャリアコンサルタントの方が活躍されています。法改正により派遣会社の派遣元には、キャリアコンサルタントと同等の能力を有する人材を設置しなくてはならなくなりました(努力義務)。今後、この業界では、キャリアコンサルタントの需要が高まり、活躍の場が広がることが期待されます。
(2)(1)以外の一般企業
キャリアコンサルタントの方が、資格を生かしてキャリアコンサルタントとして相談業務を行っているのは、一般の民間企業では大企業のごく一部にすぎないというのが現実です。理由は、中小企業には、人事部の他にキャリア室を置くような資金的な余裕なかいのです。多くのキャリアコンサルタントは、ペーパードライバー状態になっています。これは「働く現場」にキャリアコンサルタントを広く置くという国の狙いとかけ離れている状況です。中小企業のど真ん中にキャリアコンサルタントが多くいて、相談業務を行ってこそ、国の狙いが初めて達成できるのです。
そこで、国は、キャリアコンサルタントを国家資格に格上げして、ステータスのアップを図り、さらに助成金も支給して、中小企業への定着を進めようとしているのです。
前述したように、厚生労働省も「企業内キャリコンの育成」に力を入れようとしています。今後、キャリアコンサルタントの活躍や期待される新たな市場といえます。
5. NPO法人について
多くのNPO法人が「ひきこもり」「フリーター」の支援を行っています(ジョブカフェなど)。
しかし、財政的には厳しいのが現状です。ボランティアとして活躍されている方も多いです。
6. フリーランスについて
キャリアコンサルタントとして、フリーランスとして活躍されている方もいらっしゃいます。
しかし、いきなりフリーランスとして独立することは、人脈などがある場合を除いて、原則としておすすめできません。理由は、今まで述べてきたように、キャリコンが活躍している分野が、限られているからです。もちろん今後活躍できる可能性ある分野は、たくさんあります。多くののフリーランスの方もはじめは、副業としてキャリコンのお仕事をされて、自分の専門分野を確立して独立されている方が多いです。
キャリコンの活躍分野は広範囲です。まずご自身の専門分野を確立することが重要であると考えます。
いかがでしたか?キャリアコンサルタントの就職先について、わかりましたでしょうか?
今後、ますます需要が増える資格だと思います。
ご興味ある方は、是非アジャイルキャリアまで、ご連絡下さい!